情報モラルについては次のように指導しています。
1 「学校の約束」を児童・保護者・教師で共有し明確化しています。
2 朝活動で情報モラル指導を全学級一斉に行い指導漏れの無いようにしています。
(特に、アカウントとパスワードの大切さを第一に指導しています。)
3 児童のアカウントを・保護者・教師が共有し多くの目がある中で使用させています。
4 児童・保護者・教師から「パスワード漏洩防止」「肖像権保護」の同意を得ています。
5 アプリの使い方を一つ一つ指導しています。(安全な使い方指導含む)
6 児童が使用できるアプリには制限がかけてあります。
7 家庭での携帯電話使用における情報モラルトラブルについては、各家庭の責任に
おいて対応をお願いしていますが、生徒指導上問題があれば、個別・全体にできる
限り対応しています。
8 その他、常時、情報モラルについて各家庭での注意を呼び掛けています。
例:便りやHPへの写真等掲載同意・不同意の確認をしできる限り配慮しています。
例:夏季休業前の教育相談時に情報モラルについて遵守を呼び掛けています。
例:ゲーム依存が疑われる児童へ担任から個別の声掛けをしています。
例:市教育委員会のGIGAスクール趣旨説明動画で配信しています。
例:毎月10日をメディアとの付き合い方を考える日とし情報を発信しています。
例:使い過ぎなどへの注意喚起ポスターを保健委員が作成、掲示しています。
例:携帯を所持し登校する児童には、所持届(遵守事項付)を提出させています。
例:携帯を所持し登校する児童の携帯は、登校後職員室預かりをしています。
例:運動会などの行事ごとに動画や写真拡散防止お願いメールを配信しています。
9 教員・児童は、「パスワードに関する質問には外部に答えない」、「パスワードは秘
密の合言葉」を基本ルールとして対応しています。
これらを考え、案を立て、起案し、協議し、修正し、配布・周知を考え、運営する、という作業が、これまでの作業に加わって増えているということです。犠牲となった教師の時間は戻りませんが、できる限り安全に運用できるために尽くしています。その傍でワークライフバランスが言われ、若手は帰り、上司から早く帰れと言われて仕事をしています。やってられないと思いつつ、適当に終わらせ投げ出すことも信念上できずやっています。ビルド&ビルドは無理です。
1 児童への直接指導 【全校での朝活動】
・広島県教育委員会(パソコンとお友達シリーズ 視聴)
・その1 じゅぎょうでパソコンをつかう!?
・その2 パソコンをつかってできるようになってほしいこと
・その3 レベルアップ!パソコンでやってみよう!
・その4 しゃしんをとるときのやくそく
・事例で学ぶNETモラル タブレットの約束 視聴
・その6 みんなのほうがとくいなこと
・学校の約束「学習のために・安全に・大切に使おう」動画(自主制作)視聴
・「タブレットが届くまで」の動画を視聴し、大切に使うことを指導
・各学期に学年に応じた「安心安全情報モラル」を指導。
年3回休み前。6年間ですべての領域を指導する計画となっている。
・アカウント配布時、「パスワードは秘密の合言葉」を指導。
これだけやっても、トラブルはきっと起こります。自分事として感じていないことが予想されるからです。情報モラルのトラブルは、機器が無いところでは自分事として感じられず、機器があるとすでに巻き込まれていることが多いからです。予備知識として入れ、狭い校内で小さい問題を起こして改善していくことが、モラル習得に有効だと考えます。マスコミが「ミスゼロ」を求め揚げ足を取り続けるる限り、在籍中に表面化しないことが目的化してしまい、活動は委縮し、卒業後にトラブルに巻き込まれることが予想されます。小さなけんか、小さなけがが学校にあって当然のように、経験を通して学ばせていきます。
2 アカウントを保護者にも配布
保護者へ同時配布。保護者として児童の活動内容を確認できるようにしています。勝手に覗き見るのはだめですが、児童に「見せて」と言ったら見せるように指導しています。監督保護者に見せても恥ずかしくない使い方をするために。
Googleの規定では個人主義だからか、アカウントへ入ることは保護者でも不許可のようです。日本は「保護者監督のもと」様々な教育をしています。教育観の違いがあるように思います。6けたの数字が覚えられない小学1年生に、自分だけの部屋と自分だけのカギを渡すか?というところです。子供がエロ黒ナンセンスなものを検索し保存していたら、だれが監督するのでしょう。
3 保護者・児童・教員への情報モラル同意書
□児童らの著作権・肖像権保護・拡散防止への同意 □パスワードの漏洩禁止への同意
□便り・ホームページ等への写真掲載許可・不許可
□持ち帰りPCに対する同意・不同意
以上について、確認しています。教員からも同意を得て使用しています。
不同意の場合、どうしているのでしょう。
「うちの子にはパソコン触らせません」という場合。積極的不登校は増えるかもしれません。もし、森の幼稚園に通わせていた家庭が、上記載の対策をしていない学校に通わせたいと思うでしょうか。教室に行ったらみんなパソコンに向かってゲームをし、目も合わせない。教師も自分のパソコンに向かって子供を見ていない。そんな教室に違和感を感じない学校であれば、私だってこちらからお断りです。
4 設定
・クラスルームに「約束」や使用の注意を掲載して正しい使用を促しています。
・学校の約束を作成しています。
「初めて子供にスマホを持たせるときの18のルール」を参考にしています。
「熊本県の保護者向け案内」を参考にしています。
・共有パソコンとして番号に関わらず使用し、アカウントの大切さを指導しています。
・アカウント削除を基本とし、端末内にデータを残さない指導をしています。
・残したいデータはドライブに保存するように指導しています。
→端末の故障時にも、リセットがしやすく、貸し借りでき、容易に対応できます。
・「学習のために、安全に、大切に使う」
「なりすましなどは、できるけれども、しない。友達のモノを取らないのと同じ」
「Googleclassroomは、現実の教室と同じ、みんなの場」
「教師・保護者・友達…誰に中身を見せても恥ずかしくないように使う」
というスタンスで指導しています。
→「昼休みは原則禁止」→導入以前と同じく学級遊び・外遊びがされています。
→「学習に関係ないことはしない」→ユーチューブやゲームをする姿は少ないです。
→「端末の所有権は学校にある」→大切に使われています。
・各学級のGoogleclassroomには学年・管理職・情報担当が教師として所属しています。
→2学期よりGoogleclassroomの返信コメントを児童に解禁しています。
教員の端末にアプリを入れてあり不適切コメント等があれば即、通知されます。
児童の投稿はすべて把握されています。即削除。後日指導できています。
→Googleclassroomでは教師から児童個人向けにコメントができますが、
他の教師が見える状態の下なので、私的な秘密のやりとりになりません。
浜松は教師のスマホを教室に持ち込むことは禁止です。
盗撮事件があったからです。信用無く、情けないことです。
子供たちが一人一端末カメラ付きPCを持つようになっても、です。
信頼されるためにトラブルにならないための仕組みが必要です。
5 アプリの使い方指導
・失敗も含め、教師と児童がともに使い方を学んでいます。
ドキュメントを作ったらどこに保存されるのか。共有をするとどこまで公開されるのか。フォームはどの端末でも正常に動くのか。保護者はクラウドについて知っているのか知らないのか。クラウドとは何か。皆知識が全くない中で、試しています。リモート学習ができ、家に人がいる、子供が自分を律して学習に向かうことができる。そんな家庭をモデルにしたら、ほとんどが該当しません。
6 アプリの制限
現在は、市教委やGoogleから設定・制限を受けています。
・児童はチャットは使えません。
・児童はメールは使えません。
・児童はユーチューブは使えません。
・児童はクラスルームでコメントできますが、教師の返信のみの設定です。
校内で制限できることと、市内で制限できることと、グーグルで制限されることと、様々です。Googleは勝手に変更していくので、対応をその都度迫られる立場に学校はあります。日本の企業は参入していません。一太郎のスマイルゼミ、学研のクラッシー、すららネット、程度でしょうか。2位じゃダメでしょうか、どころか、2位争いにも踏み込めない立場にいます。今後の子供たちの保存内容はすべてGoogle・アップル・MSが握ることになるわけです。生年月日も趣味も志向もビックデータとして収集できるわけです。日本企業はだめだよね、やっぱり◎◎だよね、と日本人自身に言せるということは、相手にとって安泰なわけです。中国は独自のアプリを持っています。キングソフトやDingTalkだけではありません。日本独自の教育アプリ…知らないだけでしょうか。頑張ろう日本…
【校内Wi-Fi】
・試験済です。
・現在強弱はありますが全教室でWi-Fiを使用できます。
・校長室が奥まった部屋のためWi-Fi届きません。
・敷地内・校舎外にはありません。
・校内指定の端末しかWi-Fiは接続できません。
・増設したい場所もありますが、増設できません。
【家庭のWi-Fi事情】
・調査済です。
・Wi-Fiが無い家庭もあります。
・ある家庭でも制限がある家庭もあります。
・家庭によって事情が違うことを理解している方も、理解していない方もいます。
・各家庭への市からの補助については、まだ話が無いため、
持ち帰りリモート授業を全員で行うには難しい状況にあります。
【接続状況】
・4学級120~140人程度までなら接続可能であることを確認。
・100人を超え始めるとアプリによっては動きが遅くなる。
【ペーパーレス化】
・進んでいません。
一部フォーム化しましたが、IEでフォームが開けないため、保護者に配布した際に開く ことができない可能性が出てきたため、フォームの信頼性が落ち使用することができない状況です。
・保護者への便り・アンケートは、開封や返信が100%ではありません。
これまであいまいであった「見ていない家庭」の存在が明確になりました。
・参加承諾書、紙。
持ち運び簡単、物理的に複製不可、削除が確実、電源無くても見れる、
必要な情報が凝縮できる。
手書きは面倒だが、学校で名前付きで打ち出すと、名前に応じて配布が必要、
配布間違いが無いように神経を使う等負担が増える。
デジタル化するためには新しくフォームや書式を作成しなければならない。
保存先をどこにするか、その保存先は公開されていないか安全か分かる職員がいない
集まった一覧表を加工しなければいけない手間が増える
・デジタル教科書を開くと、紙は一瞬、デジタルは操作不備であちこちに。
集中力散漫につながります。
・デジタルデイジー教科書を使うと、設定をちかちか子供が変えてしまい、授業に集中 するところまで行きません。元に戻らなくなった、どこのページか分からない、音読が止まらない、音が突然出る、など、操作による授業中断が激しいです。
・紙を上回る利便性が感じられないため、移行が進みません。
ICT支援員は文書作成・名簿業務は業務に入っていません。「文書作成補助」はできます。結局、教員がどこかの時間で作成しないといけません。作成する場合、企画提案・作成・起案・配布テストや修正・問題対応・集まったスプレッドシートを学級ごとに見ることができるように集計する・個人情報流出防止の対策等の業務が必要となり、仕事が増えます。また、保存場所が公開されている場所にしてしまったり、公開設定のボタン一つ間違え情報流出の危険があります。初めて触れるアプリで、危険なことはできません。もし流出すれば、マスコミの格好のえさになり、現在の職まで脅かされる危険があります。
このデジタル化のリスクと、これまで通りの紙のリスクを天秤にかけたとき、どちらを選ぶでしょうか。
【今後について】
・書き取りはどうしますか、来年も続けますか。
・紙のドリルはどうしますか、来年も買いますか。
・連絡帳はどうしますか、来年も書き続けますか。
・えんぴつとタイピング、バランスをどうしますか。
・ドリル学習のアプリが使いにくく読み仮名も無い。できない子はどうしますか。
・タイピングができない子は、どうしますか。
・音声入力、文字を学ぶ1年生に、許しますか。
・アプリを使った後、文字を学ぶ意欲を保証できますか。
・かけ算のひっ算ができない子が電卓を使う、どう考えますか
・2年目も、情報モラル指導の計画はどうしますか。同じ動画を視聴しますか。
・端末は、持ち上がりにしますか。保管庫と端末の紐づけを優先しますか。
・電源コードは、持ち上がりにしますか。
・クラス替えがあるため連番が崩れ端末番号管理が煩雑になりますがどうしますか。